DETAIL
道具としての服は過去から現代に受け継がれ、時代によってシルエットやディテールに変化が見られるところにおもしろさがあります。このデニムシャツのベースになったのは1940年代のアイテム。大きな身幅はそのままに、裾を出して着てもまとまりがいいように着丈のバランスを調整しました。さらには20年代の左右非対称な胸ポケット、通称“ガチャポケ”のディテールをプラスしています。ポケットは、洗濯による生地の歪みを再現しているのもポイント。カフスはイッテコイという仕様が採用されており、なぜか一点だけ用途不明のカンヌキがあしらわれていました。そうした謎のディテールもあえて再現することで、アイテムに奥行きをプラスしています。生地はライトオンスのデニムを採用して、春先の羽織りとしていちばん使いやすいものに仕立てました。そうした素材の選定によって、どこか90年代の香りも漂うアイテムに仕上がったのもユニークです。(金子恵治)
BRAND
FOUNDOUR(ファウンダー)
長年、ファッションバイヤーとして活躍をしてきた金子恵治が、ヴィンテージ・ディレクターの河田新平と共に、2025年春夏よりスタートしたブランド。ヴィンテージを中心とした過去のアーカイブからいま気になるアイテムをピックアップし、そこから服づくりのアイデアを膨らませ、パタンナーや工場といった最高のチームと共に形にする。「FOUND=探し出す」、「OUR=チーム」という言葉を組み合わせた造語がブランド名の由来です。〈FOUNDOUR〉がつくるのは、単なるヴィンテージのレプリカではありません。金子の言葉を借りるとすれば「スタイリングの物語を発見する服」を目指します。日々上質な服に囲まれる中で、いつの間にか自身の中で王道が生まれ、スタイリングに対するアイデアが凝り固まってしまったと金子は話します。だけど、ファッションの楽しさは、目的も由来も異なる服を組み合わせ、そこに自分なりのストーリーを紡ぎ出すところにあるはずです。そうした原点に立ち返り、ヴィンテージやメゾンブランドといったいい服にも合わせられる“はずし”となる服をつくります。たとえば、一見すると普通のブロード地のシャツでも、パターンやディテール、縫製に理由を与えることによって、遜色なくいい服と合わせられ、それぞれが引き立て役になることもあるはずです。バイヤーとして培ってきた審美眼を活かして“いま着たい服”を探し出し、アイテムの文脈を掘り下げ、そこに服づくりの理由を見出す。そして、ファッションの楽しさを再発見できる形で提案します。ファーストシーズンでは、街仕様にアレンジした南極観測隊のアノラックや、ポリエステル100%の生地でつくったダブルフェイスの後付けパーカ、MA-1の生地で仕立てたベイカーパンツなど、アメリカのヴィンテージをベースに、モダンな感性を加えた18型の服がラインナップします。
SIZE
2 / 3
※モデル身長168cm 着用サイズ2
寸法
2 : 身幅68cm / 肩幅51cm / 袖丈60cm / 着丈80cm
3 : 身幅70cm / 肩幅53cm / 袖丈61cm / 着丈81cm
※衣類は全て平台に平置きし外寸を測定しております。
※若干の誤差がある場合がございます。予めご了承ください。