DETAIL
「B.D.シャツは襟が顔になる」とよく耳にします。ひと目でどのブランドのシャツを着ているかが分かるような個性がそこには宿るのです。裏を返せば、ブランドの背景や文脈もコーディネートに含まれてしまうということ。それがスタイリングの邪魔になってしまうケースもあると思います。このシャツは1950〜60年代のアメリカのストアブランドのアイテムを参考につくりました。ロールが美しく端正な顔立ちの襟は、数多く存在するトラディショナル・ブランドのそれとは異なるアノニマスなもの。一般的には四角くデザインされる前立ての剣先も、リファレンス通り丸く処理することで他とは違う表情に仕上げています。インド産の生地は驚くほど軽くて涼しく、夏場に最適。身幅と袖口幅は大きく広げて脱ぎ着がしやすく、リラックスした着心地に仕立てました。運針が細かく丁寧な縫製で、緩く着られるけど、顔立ちはスマート。そんな1枚になっています。(金子恵治)
BRAND
FOUNDOUR(ファウンダー)
長年、ファッションバイヤーとして活躍をしてきた金子恵治が、ヴィンテージ・ディレクターの河田新平と共に、2025年春夏よりスタートしたブランド。ヴィンテージを中心とした過去のアーカイブからいま気になるアイテムをピックアップし、そこから服づくりのアイデアを膨らませ、パタンナーや工場といった最高のチームと共に形にする。「FOUND=探し出す」、「OUR=チーム」という言葉を組み合わせた造語がブランド名の由来です。〈FOUNDOUR〉がつくるのは、単なるヴィンテージのレプリカではありません。金子の言葉を借りるとすれば「スタイリングの物語を発見する服」を目指します。日々上質な服に囲まれる中で、いつの間にか自身の中で王道が生まれ、スタイリングに対するアイデアが凝り固まってしまったと金子は話します。だけど、ファッションの楽しさは、目的も由来も異なる服を組み合わせ、そこに自分なりのストーリーを紡ぎ出すところにあるはずです。そうした原点に立ち返り、ヴィンテージやメゾンブランドといったいい服にも合わせられる“はずし”となる服をつくります。たとえば、一見すると普通のブロード地のシャツでも、パターンやディテール、縫製に理由を与えることによって、遜色なくいい服と合わせられ、それぞれが引き立て役になることもあるはずです。バイヤーとして培ってきた審美眼を活かして“いま着たい服”を探し出し、アイテムの文脈を掘り下げ、そこに服づくりの理由を見出す。そして、ファッションの楽しさを再発見できる形で提案します。ファーストシーズンでは、街仕様にアレンジした南極観測隊のアノラックや、ポリエステル100%の生地でつくったダブルフェイスの後付けパーカ、MA-1の生地で仕立てたベイカーパンツなど、アメリカのヴィンテージをベースに、モダンな感性を加えた18型の服がラインナップします。
SIZE
3
※モデル身長168cm 着用サイズ3
寸法
3 : 身幅72cm / 肩幅52.5cm / 袖丈28cm / 着丈80cm
※衣類は全て平台に平置きし外寸を測定しております。
※若干の誤差がある場合がございます。予めご了承ください。